昨日は新潟県の中小企業を支援する団体のセミナーにおいて、「コロナ禍における新規需要の創出と地域経済の活性化」と題する講師を務めました。
これまでも同様のセミナーは何回も経験してきたのですが、今回は60分が講演で、その後の質疑応答が30分と比較的長めに時間確保されており、司会の方の巧みな進行もあり、参加者の方から様々な質問が寄せられました。
その中でも鋭いというか、印象に残ったのがこちらの質問。
「転職して後悔してないですか?」という質問はなかなかエグかったな。
私の辞書に「後悔」という文字はない。
なんてカッコいいことは言わなかったが。— マキアヴェッリ先生 (@EPYON_FELIX) January 27, 2021
セミナーでの私の答えは
「外部環境の変化によって人生で初めて『ボーナスが出ない』『給与がカットされる』という経験をした。会社が『生きるか、死ぬか』という痺れるような状況で、日々、ハードワークをしているが、こんな経験はそうできるわけでもないので、前を向いて仕事をしている」
というもの。
自分のキャリアの比較対象が「自分がもし公務員のままだったなら・・・」という「あるはずだった自分」=亡霊であれば、後悔という感情にとらわれることもあるのでしょうが、私の比較対象は「●●業界にいた場合の自分」や「▲▲企業で働いた場合の自分」という自らの市場価値なので、後悔とは無縁です。
もし後悔があるとすれば、自分に市場価値がないとわかり、今の会社から立ち去ることを余儀なくされ、その後も自らが奉仕すべき仕事と遭遇できなかった場合かと。
転職を決断した時も同様だったのですが、将来の見通しであったり、自分の才能だったりという部分には常に「不安」は尽きないものです。
だけど、その中でも、確かなものがあるとすれば「困難と向き合い、努力を積み重ねることができる自分」という存在。
目の前のことだけに全力を尽くすのではなく、5年後、10年後の自分のキャリア・ビジョンを描きながら、自分のスキルや市場価値をどのように高めていくか、今後も戦略的に考えていきたいと思います。