キャリアの変遷とともに
社会人になって初めて手帳を購入し、使用すること20年。
私のキャリアの傍らにはいつも手帳がありました。
しかし、キャリアが移れば、手帳の目的も変わり、それに伴って使用する手帳のタイプも変化してきました。
キャリアの各段階における手帳の選択とその使用方法について、ここで振り返りをしたいと思います。
フランクリン・プランナーと自分軸の確立
フランクリン・プランナーは、ベストセラーの自己啓発書である『7つの習慣』の実践を目指して作られた手帳です。
社会人になったばかりの私は、自分のキャリアを形成するに当たって、同書を読んで大きな感銘を受けました。
『7つの習慣』のポイントをひと言で言い表すならば、「自分軸を確立して、自己本位の人生を歩む」ということですが、そのためにフランクリン・プランナーでは他の手帳にはない「ミッション・ステートメント」や「価値観/ミッション」、「目標設定」などの専用用紙が用意されています。
日々舞い込んでくる様々なタスクに追われることなく、自らの価値観や目的意識に沿って、タスクの分類(重要性・緊急性)や取捨選択を行った上で、優先順位を定め、締切まで完了させるためのトレーニングを積むことができます。
また、私の場合は、毎年の年末年始にミッション・ステートメントを振り返って、年初の目標がどの程度達成され、来年度の目標設定とその達成に向けた改善点を探る、ということを長年続けてきました。
「一年の計は元旦にあり」ではないですが、キャリアの定期的点検という観点からも、フランクリン・プランナーは大いに役立ちました。
このように、フランクリン・プランナーは、発生したタスクを効率的にこなし、自分自身にとって満足度の高い結果を出すという点では優れたツールといえます。
ほぼ日手帳とアイディア創出
様々な経験を積むと、上司からの指示で動くだけでなく、自らの事業を企画・立案していくことが求められます。
事業創出に必要なアイディアは、体系的な情報収集(サーベイ)だけでなく、何気なく接触した話や記事などから得られるインスピレーションからも生まれるもの。
そんなとめどもない情報を自由気ままに書き綴ることができる機能を徐々に欲するようになりました。
フランクリン・プランナーは、その名前のとおり計画を定め、実行していく「管理」には向いているのですが、そもそも計画の前段階である情報の収集とアイディア創出という目的には、様式が固定化されていて使いにくいという印象がありました。
そこで、数年前からは自由な使い方が許容されるほぼ日手帳を使用しています。
アイディアにつながるインスピレーションは、いつでもどこでも舞い降りてくるものなので、油断することなく手帳に書き綴るために、文庫本サイズの1日1ページを使用してきました。
プロジェクトマネジメントとイノベーティブ思考
フランクリン・プランナーも、ほぼ日手帳も、20〜30代におけるプレイヤーとしての能力やスキルを引き出すには有用なのですが、マネジャーとして組織のマネジメントや利害関係者の調整を行うようになると、いささか心許なくなります。
特に、複数のメンバーで構成され、多様な利害関係者のマネジメントを行いながら、定められた期間で成果物を作り上げるプロジェクトマネジャーとなると、作業工程の進捗状況を把握しつつ、全体最適を図れるような見通しを持つことが重要になってきます。
また、プロジェクトの管理を行うだけでなく、プロジェクトを通じて得られた知見やノウハウについて、次のプロジェクトに如何に活かしていくためのアイディア蓄積を図っていくことも必要になります。
私が立っている段階で、まさにこのステージであり、ほぼ日手帳はプライベートも含めた自由なアイディア手帳として活用しつつも、プロジェクトをマネジメントするための手帳として、今後は、「ダブルスケジュール 進行」と「ライフノート シェプフェル」の2冊をノートカバーに収納することにより、1冊の手帳として活用していくことにしました。
「1粒で2度美味しい」手帳というのは、初体験なのですが、PDCAサイクルに関する一人会議を実施するためのツールとして試していきたいと思います。
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