日本経済新聞が、年末年始で結構な気合を入れて取り組んでいた特集記事「チャートは語る 空からの地方創生」。
昨年12月22日・23日の朝刊1面で記事掲載された後、各地域の地域経済面でフォロー記事が展開されています。
多い地域(新潟や長野)では地域経済面でも5回の連載がなされる一方で、九州経済面では、1月9日ようやく掲載されたものの、掲載1回限りの単発記事で終わりました。
そして、その記事の中で、鹿児島のことが触れられたのは、掘り下げ不足感が半端ない数行の文章のみ。
一方、鉄路の影響を受けたのは鹿児島空港だ。04年の九州新幹線の部分開業後、乗降客数が減少する動きを強め、11年の全面開業時には日本エアコミューターが鹿児島―福岡便を1日5往復から同3往復に減便した。11年度の利用者数はピーク時から約3割少ない約447万人に落ち込んだ。
ただ同空港はその後、格安航空会社(LCC)がけん引役となり便数を回復している。12年にピーチ・アビエーションが鹿児島―関西便を就航するなど、便数が増加傾向に転じた。
地方空港はかつてのように東京便にだけ頼るのではなく、需要を見極め、国際線を含め路線を開拓する必要がある。
記事掲載の頻度は、当該地域における重要な課題との間に強い相関関係があると(私自身は)考えているため、他の地域では『空からの地方創生』が真剣に受け止められているのに対して、九州ではさほどでもないのだなと印象を持ってしまいます。
地元メディアは、体育館問題やドルフィンポート跡地問題を喫緊の課題のように取り扱いますが、これらの問題は、所詮は「再分配」の議論であり、「成長戦略」の議論ではないと考えます。
地域課題の優先順位の付け方に「地域間競争」という視点が欠落していることが、地域の将来にどんな影響を及ぼすのか。
九州や鹿児島の将来にやや不安を覚えました。