ビジネスパーソンとして、もう一段階ステップを上がるつもりでMBA(Master of Business Administrator:経営管理学修士)取得のためビジネススクールへの進学を考えていましたが、新規事業開発の仕事が本格化し始めた現在では、新たな選択肢を視野に入れています。
今後10年以内に、地域だけでもなく、日本国内のみで止まることもなく、国際社会全体が直面する重要課題に正面から向き合ったときに、大きなグランドデザインが描かれないまま、政府・企業・家計・自治体・NPOなどのステークホルダーが部分最適で動いており、政策的に大きな歪みを生じかねないリスクに直面しています。
私自身も、最近になって、サーベイに着手したばかりですが、その課題の巨大さと複雑さに戸惑うばかりで、どこから課題解決のアプローチを試みるか、まだ十分整理しきれていません。
ただ、困惑して、手をこまねいているわけにはいかないし、課題解決の時間が限られている以上、自分としても早急な決断を行う必要があります。
その決断とは、MBAを断念して、テクノロジー分野からのアプローチを行うため、MSc.(Master of Science;理学修士)取得のための理系大学院への進学を行うか、自らの専門分野である経済学あるいは政策論の立場からアプローチを深めるための博士課程への進学を行うべきかという、選択肢に悩んでいます。
仕事をしながらの社会人大学院の苦労は20代で既に経験済みですが、どの選択肢を選ぶにしても、精神的にも、体力的にも生半可な覚悟では乗り越えられないと思いますし、特に博士課程では「単位取得満期退学」という、博士号取得ができないまま、課程修了を迎えるという過酷な現実もあります。
コスト・パフォーマンスや効率性という観点からは、あまり賢明な選択肢とはいえないと思いますが、自分のこれまでの人生は目先の損得ではなく、自分の現状や立場から大きく離れたところの課題に対して真剣に向き合うことで成長を果たしてきたのも、また事実。
そして、何よりも私の本能的な部分で、「目を背けるな」「逃げるな」という心の衝動みたいなものを感じます。
自分のキャリアも既に折り返しを過ぎて、後半戦に突入しているので、残されたキャリア全てを賭けてでも立ち向かうべき課題に取り組むための知識やスキルを身に付けるため、次のステップを早急に判断したいと思います。