郵送されてきた『Diamond Harvard Business Review』の今月号に同封されていた1枚のチラシ。
それが「World Marketing Summit ONLINE 2021」(👉https://e-wms.jp/)の案内でした。
マーケティングの大家・コトラーと戦略論の第一人者・ミンツバーグ、ブランド理論の先駆者・アーカーと、経営理論を学んだことがある人であれば、誰もが知っているビッグネームがスピーカーとして参加するだけでなく、今回のサミットのテーマが、”Hello Tomorrow, Building the Next New Normal”(Hello Tomorrow – 次のニューノーマルはどうなる?)であることが、私にとっては大きな魅力を覚えました。
日本国内における「内向き」の議論を聞いているだけでは、今回のコロナ禍による社会・経済の変化というダイナミクスを感じることはできないため、まさに世界の第一線でマーケティングと向かい合っている専門家や経営者の「生の声」を聞きたいという欲求に従い、チラシを見てから5分後にはエントリー手続きを完了しました。
現在のメディアの報道ぶりを見ていると、かつて唱えられていた「With コロナ」という言葉はすっかり姿を消し、社会全体が「Zero コロナ」を志向しているのではないか、とさえ思える時があります。
インフルエンザがなくならないように、コロナもそう簡単に撲滅はできないわけで、その前提に立つならば、これから先の「With コロナ」「After コロナ」を生きる我々は、我々が存立する社会・経済の有り様というものを、「コロナ前の姿に全面回帰するのか、それとも、コロナ禍で起きた変化をベースとした社会・経済の有り様(漸進的変革)を模索するのか、あるいは、起きた変化の更なる先にある全く新しい社会・経済を構築(劇的変革)していくのか」という点について、もう少し冷静な議論を期待したいと思います。
今回のコロナ禍で経験したことは、未曾有の事態に陥った時に、「政治が・・・」とか「リーダーが・・・」とか「上司が・・・」とか言ったところで、現実は変わらないし、物事は動いていかないということ。
ならば、愚痴や不満を言うだけの思考停止に陥るくらいであれば、自ら情報を集め、分析し、自らが保有する知識や経験、リソースでどこまで勝負できるのかを真剣に追求した方が建設的だし、八方塞がりの絶望的な状況にも打開策が見出せるはず。
長く続くコロナ禍と、その状況下で起きている消費者の心理と行動の変容の先には新しいビジネスチャンスがあるはずと確信しているので、World Marketing Summitがとても楽しみです。