マキアヴェッリ先生の研究室
Openness, Fairness, and Transparency
01 Regional Revitalization(地域創生)

2022-Feb-9 Weekly Report

チームの調査力・分析力向上のため、毎週のWeekly Meetingで、私から共有・説明しているトピックス。

自分の担当領域やエリアばかり見ているとどうしても近視眼的になるため、他のエリア・領域も俯瞰的に見ることで、新たな視点や可能性に気付いてほしいので、毎週、30分程度の時間を確保して、共有・説明しています。

今回のレポートでは、地方における公共交通機関の苦境に関する共有・説明を行いました。

もともと地域では少子・高齢化の進展による過疎化が構造的問題として存在しており、その克服のために「地方創生」を掲げて、様々な政策が実施されてきたところですが、人口の減少を食い止めるには至っていません。

また、モータリゼイションによる自家用車の保有率向上により、公共交通機関の利用者及び頻度は大きく減少しており、それまで「地域の足」として貢献していた鉄道やバスなどの公共交通機関は需要の減少に見舞われています。

そのような構造変化に晒されていたにもかかわらず、コロナ禍による人流抑制施策によって、一層の需要減(むしろ「需要消滅」?)に遭遇した公共交通機関が無事で済むわけにはいかず、危機を迎えている状況といえます。

そうした中で、北海道ではJR北海道が一部路線を廃止し、新潟では佐渡汽船が上場を廃止し、経営再建を図るという動きが出てきました。

公共交通機関の多くが、運行(運航)に必要な機材本体の調達費や、それを動かすための乗員や整備員などの人件費などの固定費が、B/S及びP/Lの大きな部分を占める装置産業であるため、短期間での需要急減は経営の不安定化に直結します。

空港経営も、同様に厳しい環境下にありますが、北海道エアポートは減資による財務改善を目指し、中部国際空港では、機内食(ケータリング)会社がコメダ珈琲のフランチャイズ店となり、新たな需要を喚起しようとしています。

生き残りを賭けた各社各様の戦略・取組が展開されています。

【北海道】北海道網走市に流氷接岸 平年より1日早い: 日本経済新聞

【北海道】​​JR北海道の余市ー長万部廃線へ 並行在来線は全国2例目

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出展:『日本経済新聞』Web版「地域」

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マキアヴェッリ先生
フィールドサイエンティスト。 地方自治体、航空会社、デジタル企業とキャリアを重ねながら、地域課題・社会課題の解決につながるプロジェクトのマネジメントを推進中。 #PPP #PFI #価値共創 #地域創生 #カーボンニュートラル #サステナブル経営 #パーパス経営 #EBPM #ソーシャル・イノベーション