マキアヴェッリ先生の研究室
Openness, Fairness, and Transparency
01 Regional Revitalization(地域創生)

観光産業を主要産業に

前職で一緒に仕事した方が掲載されている記事を発見しました(→高額・体験・海外の3つのEでホテル・観光事業をアップデート)。

「地域創生」というテーマで共通の想いを持っている方であることは存じ上げていましたが、突飛なことを始めたなあと思いつつも、本記事でプロジェクトが着実に進展していることが知れて安心しました。

こちらのプロジェクトを始めたきっかけについては、本記事で書かれている岡部氏の言葉に集約してあります。

「日本の人口減少は加速しており、インバウンドや外需の創造が必要不可欠です。しかも、日本は観光業、ホテル業だけでなく、世界的に『安い国』になってしまっています。海外の人の目線を借りながら、伝統や文化、自然や暮らしなど地方の良さや“眠れる資源”を再発見・再発掘し、高単価に値する高付加価値のものにして提供する。海外の方々に体感を通じて日本の地方や田舎の価値に気づいてもらい、地域に消費と交流を生み出し、経済的循環を目指す。それを触媒にして、日本人が改めて日本や地方、田舎の良さを見直す流れを創出しているところです」

コロナ禍前には「観光立県」を謳って、観光産業を「裾野の広い」「地域の主要産業」と持ち上げていた地域は多々ありましたが、コロナ禍が始まると、かつての威勢の良さはどこへやら「不要不急」扱いされることとなりました。

もちろん、コロナ禍の真っ最中であっても、来るべきアフターコロナに向けたマーケティングや受入環境の体制整備を進めている自治体やDMOも少なからず存在しましたが、大多数の地域では「思考停止」となり、何も着手してないというのが実態です。

コロナ禍によって、これまで地域間競争で優位に立っていた地域もその優位性はゼロリセットされ、劣後していた地域にとっては巻き返し、ひいては、逆転する機会が訪れたことになります。

まさに、コロナ禍においても明確なビジョンをもって地道な取組を継続していたか否かが、始まらんとする観光誘客競争に向けたスタートダッシュの差異につながると思います。

観光産業を再び地域の主要産業に位置づけていくに当たり、岡部氏が掲げたビジョンこそが進むべき方向であり、”Cheap Japan” によるオーバーツーリズムから脱却し、高付加価値・高収益なビジネスを目指していくべきと考えます。

ABOUT ME
マキアヴェッリ先生
フィールドサイエンティスト。 地方自治体、航空会社、デジタル企業とキャリアを重ねながら、地域課題・社会課題の解決につながるプロジェクトのマネジメントを推進中。 #PPP #PFI #価値共創 #地域創生 #カーボンニュートラル #サステナブル経営 #パーパス経営 #EBPM #ソーシャル・イノベーション