マキアヴェッリ先生の研究室
Openness, Fairness, and Transparency
01 Regional Revitalization(地域創生)

2023Aug.28 Weekly Report:今週のキーワード

チームのために毎週配信しているメールに掲載したコンテンツの公開版です。

今週の注目キーワードは「デザイン思考とアート思考」。

「ゼロベースで発想するには、どうすべきか」「ゼロから1を生み出したい」というニーズに対して、「デザイン思考」なる言葉が流行りました。

デザイナーやクリエイターの発想法を参考にするのがデザイン思考であるのに対して、アーティストの発想を真似ようというのが「アート思考」です。

いずれも論理的に物事を考えるロジカル思考に相対する手法として注目され、多くのハウツー本が発刊されています。

デザイン思考とアート思考の大きな違いとしては、クライアント(ユーザー)の存在を前提とするか否か。

デザイン思考はクライアントの存在を前提としており、具体的なニーズやペインポイントが明確であるため、ゼロベースで発想するといっても、クライアントの意向が反映されやすい一方で、商品やサービスの開発に直結しやすいのが特徴です。

他方、アート思考はクライアントと関係なく自分の好みやセンスに基づき自由に創作できるので、デザイン思考より自由な発想が得られやすいものの、ビジネスに直結しにくいのが特徴です。

デザイン思考は約20年前に方法論が確立し、世界的な標準化の動きもあり、かなり普及しています(情報ソース)が、アート思考はいまだ方法論が確立しないので、どのように進めれば良いのかわかりにくい面があります。

『ニュータイプの時代:新時代を生き抜く24の思考・行動様式』を書いたコンサルタントの山口周が、アート思考について強く推していたこともあり、一時期、流行していたような気もしますが、最近はとんと聞かなくなったなと。

このように、思考方法に関しては一時期の流行もあったりするので、「この思考方法が絶対」というわけではないと。

色々な思考方法を理解した上で、「この課題に対しては、この思考方法で臨んでみよう」くらいの頭の体操として使っていくくらいの気持ちで臨んだ方が良いかもしれません。

ABOUT ME
マキアヴェッリ先生
フィールドサイエンティスト。 地方自治体、航空会社、デジタル企業とキャリアを重ねながら、地域課題・社会課題の解決につながるプロジェクトのマネジメントを推進中。 #PPP #PFI #価値共創 #地域創生 #カーボンニュートラル #サステナブル経営 #パーパス経営 #EBPM #ソーシャル・イノベーション