チームのために毎週配信しているメールに掲載したコンテンツの公開版です。
愛知県豊橋市のロケツーリズム好調を伝える記事。
国道の通行規制や数千人規模のエキストラなど難易度の高いロケを実現しているのは市民の地元への「熱」と紹介され、道路を使う場合は警察や道路管理者となる国や自治体から許可をとるほか、ロケ当日に営業ができなくなる沿道の店舗などに補償を支払う場合もあり、その中心を「とよはしフィルムコミッション(FC)」が担っていると説明されています。
とよはしFCが掲げる3カ条として、(1)不可能を可能にする(2)NOと言わない(3)かゆい所に手が届くがあるらしいのですが、仕事に対する気構えが違うなと。
連携して事業に取り組むのであれば、こういう団体を希望したいと思った記事でした。
「ギグワーク」とはギグ(Gig)とワーク(Work)を組み合わせてできた言葉で、雇用関係を結ばない単発・短時間の働き方らしく、私もこの記事で初めて知った言葉です。
そんなギグワークの求人サイトを新潟県湯沢町をはじめ、佐渡市や長岡市が自治体公式として開設したということで、人手不足の切迫感を感じた次第です。
佐渡市では、開設から3カ月間で就業希望の登録人数は890人、求人掲載する事業所数は70カ所にのぼり、潜在的な需要が大きかったことを伺わせます。
新潟県内でも地域によって繁忙期が異なるため、季節や需要に合わせ県内を回遊して働くような仕組みの構築も目指す考えで、観光客などが訪問する先に働く手段があれば、さらなる交流人口拡大にもつながり地域経済の活性化も期待されるなど、この取組の今後の動きには着目したいと思います。
長野市が空き家を活用した「移住体験住宅」を開設し、そこでの生活体験を通じて移住を促す取組を始めたことを紹介する記事。
移住促進策の論文をサーベイしてみると、移住の条件としては①入居施設、②地域コミュニティ、③労働や医療の生活環境、の3条件を満たす必要がある様子。
今回の取組では、この3条件のうち①と②を満たすわけですが、残る3つめの条件をどうやってカバーするかが未知数です。
そこは自助努力なのか、そこも含めて自治体でカバーするのか、移住促進に向けた自治体の試行錯誤は続きます。
ワーケーションが、コロナ禍期間中の徒花だったのか、それとも、ライフスタイルの変化をとらえた働き方の定着なのか、見極めが必要だとは思っていましたが、今回の記事を読むと、定着しつつある働き方なのかなという所感が強くなります。
22年度は27組、293人がワーケーションで町内に宿泊し、受け入れ数は全国でもトップクラスということで、ワーケーションを契機とした地域活性化策にも乗り出すようです。
それが町民が「フリーランス」などとしてテレワークを活用して仕事を請け負う「町民ワーカー制度」。町や町民ワーカーに仕事が舞い込むと、個人が企業と直接契約するのではなく、協力関係にある塩尻市振興公社が代わって企業と契約する。同公社のディレクターは必要に応じて複数の町民ワーカーに仕事を割り振り、納期や品質を守れるようにするという制度のようです。
就業機会が少ないことで人口流出が続いているので、地域内での就業機会を増やす取組のようですが、外からの誘客に向けたインフラ整備を地域内の経済循環にも活かしていこうという取組で、地域の危機感は考え抜かれた取組につながる良い事例だと思いました。
大分県は「大分空港・宇宙港将来ビジョン」を策定して、空港を活用した宇宙産業の振興に取り組んでいました。
ただ、その中心を占めていた米ヴァージン・オービットが英国からの打ち上げに失敗し、今年4月に経営破綻、その後、大分県での機運も萎んでいるのではないかと思っていましたが、「米シエラ・スペースは宇宙ステーションから地球へ戻る宇宙輸送船のアジアの着陸拠点として大分空港を活用する可能性を現在も探っている」という動きもあり、まだ構想は生きているようです。
私自身がビジョン策定委員会メンバーの一人として、こちらの策定に関わったので、諦めてほしくないと思っていたのですが、人工衛星から収集したデータ活用ビジネスや宇宙関連産業の人材育成・活用の調査など、地元自治体が盛り上がった機運に乗ろうという動きを見せているようです。
大分県は九州では比較的製造業が集中している地域でもあるので、新たな分野でのチャレンジで、産業振興を図ってほしいと思います。