チームのために毎週配信しているメールに掲載したコンテンツの公開版です。
今週の注目キーワードは「CO2除去技術」。
CO2排出量削減の切り札ということで、熱い注目を浴びている技術ですが、現状では期待先行で、実用化までにはまだまだ至らないという状況のようです。
皆さんは、今、CO2排出量を2030年までに2010年比で約45%削減を目標として、様々な世界的な取組が行われていることを御存知でしょうか?
なぜ45%削減なのかというと、世界の気温が後1.5度上昇すると、それから後は、どんな手段・方法を使っても、そこから先の気温低下はできなくなる(Point of No Return)ため、そこに到達するのを何とか阻止しようと、世界各国の政府や企業が大量の資金と最先端の技術を投入しています。
現在、研究や検証が進んでいる主なCO2除去技術としては以下のとおり。
・鉱物利用
いずれも技術的課題はさりながら、何よりもコストが大きな課題になっているようです。
キャズム理論でいうところの、「魔の川」(研究から製品開発における難所)を乗り越えたところの「死の谷」(製品化〜事業化における難所)に遭遇しているという段階です。
そういえば、航空会社としての取組としてよく取り上げられるSAFですが、現在、商用になっているSAFのほとんどが油脂類を原料としています。
しかし、フライドポテトの調理に使った調理油を世界中から集めても、世界のジェット燃料需要を満たすのに十分な量の原料を得ることはできないという供給上の制約があります(情報ソース)。
SAF調達だけに依存していると、早晩行き詰まりを見せると思うのですが、対応・対策は大丈夫なのでしょうか。