マキアヴェッリ先生の研究室
Openness, Fairness, and Transparency
06 Career Strategy(キャリア戦略)

人生のミッションを完遂する

今からおよそ2年半前に、公務員から民間企業への転身を「清水の舞台から飛び降りる」覚悟で決行しました。

その後、未曾有のコロナ禍になり、個人としても、会社としても大きなチャレンジを続けてきて、そのコロナ禍の出口が見え始めたタイミングで、人生2度目の転職を決断しました。

本日、201912月からお世話になった会社に別れを告げて、明日から新しい会社にお世話になります。

事業戦略部や経営企画部など4つの部署の渡り歩き、各部署の部長職を務めさせていただきましたが、部署は変われど、私の根底にあるのは「地域創生」というテーマであり、会社の収益源とするだけでなく、地域の経済活性化や産業振興にも貢献して、持続可能な事業環境の創出を目指すことを、私自身のミッションと掲げていました。

この点については、所属する組織やグループに対するこだわりはなく、「我が人生を如何に生きん」という部分に対する大学時代に培った人生観でもあり、ここを妥協したり、誤魔化したりすることは、自分のこれまでの生き様と今後の生き方に関する根幹を揺るがすことにつながります。

したがって、今回の転職を決断するに当たっては、直接の上長だけでなく、執行役員、ひいては社長まで含めて、会社のパーパス(ミッション・存在意義)について何度か意見交換させていただきました。

その結果、会社の今後の展望や方向性について、私が目指すところの到達点や時間軸などの点で、認識のギャップが埋まりませんでした。

もちろん、コロナ禍という不測の事態への対応で、当初の事業計画から乖離せざるを得ないという会社側の事情も十分に承知しています。

しかし、私も45歳(間もなく46歳)と、年齢が50歳に近づく中で、次のステップを考えた時に、会社の足踏みに合わせて、「自分自身も立ち止まったままで良いのか?」という葛藤がありました。

前職を辞めてから3年間にも満たない状況での再転職という部分にも躊躇する要素はありましたが、コロナ禍中にも、絶えず他企業からのスカウトの話はあり、自らの経験やスキルに対する市場評価と社内評価とのギャップが存在していたこともあり、コロナ禍で起きた変化を、アフターコロナにおいてどのように捉え、適応していくのか、ということについて次第に興味・関心が強くなっていったというのが実態でした。

転職活動では紆余曲折があったのですが、最終的に明日からお世話になる企業に落ち着いた理由としては、私の実績や経験(=キャリア)の価値を正当に評価してくれる人が存在するという点に尽きます。

新規採用社員として入社して、組織内での評価・評判に基づいて、ステップアップを果たしながら昇進を果たしていくルートから既に外れてしまった私からすれば、同様のプロセスを経るわけにはいかずに、報酬に見合う成果を出して、会社に貢献していくことでしか、自分自身の価値を訴求できないわけです。

そこは「努力している」というプロセスはあまり意味がなく、アウトプットを出して、会社の利益や生産性、創造性などに貢献できているかが問われてくるわけです。

ただ、その貢献をきちんと評価できる人がいてくれるかどうかという点がとても重要で、私自身のこれまでのキャリアを振り返った時に、ある時には傲慢に、ある時には強引に仕事を進めることがあったとしても、そこをきちんとフォローしてくれる上司がいました。

私がこれまで取り組んできた仕事の多くは事業開発的側面の業務が多く、新しい会社での仕事も、多分に漏れず事業開発部門なのですが、この分野の仕事は潜在的な消費者ニーズや事業の可能性を見通しながら、不確実性の高い状況下で様々な情報分析を進め、覚悟を持って意思決定を行って、迅速にローンチさせるためのマネジメントを行うわけですが、プロジェクトを成功させるためには、プロジェクト・マネジャーの努力だけでなく、そのプロジェクトを支える経営層の支持が不可欠です。

新しい取組だからこそ、リスクが高いし、最近ではアジャイル開発が主流となる中で、短期的な結果で一喜一憂して方向性を見失わないことが必要で、経営層も覚悟をもってプロジェクトに対する継続的な支持をしてくれるかが重要です。

とても魅力的な報酬額や世界的な知名度がある企業からのオファーもありましたが、上記のような就業環境が用意されていなかったからであり、それは同時に、前の会社で私が味わった「孤軍奮闘」の二の舞になるリスクを避けたかったこともあります。

今回のコロナ禍で経験したように「人生一寸先は闇」ですが、目の前が闇だからといって、無闇矢鱈に前に進むのではなく、これまでの自分自身の道のりを振り返った時に、また、自分が踏み固めてきた道をこれからも外れることなく歩み続けていこうと思った時に、自分自身としてはベストな選択をしたかなと。

前回の転職でも同様だったのですが、こういう決断をする際に、拠り所となるのは「たとえどういう状況であろうと、努力できる自分を信じることができる」ことです。

これから新たな環境と企業文化の中に身を置くことになりますが、達成すべきことは「生産性を上げて結果を出すことであり、そのために必要なマネジメントをする」という部分に変化はありません。

明日から心機一転、新たなチャレンジを仕掛けていきます!

 

 

ABOUT ME
マキアヴェッリ先生
フィールドサイエンティスト。 地方自治体、航空会社、デジタル企業とキャリアを重ねながら、地域課題・社会課題の解決につながるプロジェクトのマネジメントを推進中。 #PPP #PFI #価値共創 #地域創生 #カーボンニュートラル #サステナブル経営 #パーパス経営 #EBPM #ソーシャル・イノベーション