2020年12月号のDHBRに掲載された論文「チーフ・オブ・スタッフ:CEOの決断をサポートする新たな役割」では、CEOの時間の活用や情報の流れ、意思決定プロセスを向上させ、変革に向けた様々な問題解決を支援する役割を担うチーフ・オブ・スタッフ(CoS)という役割について紹介しています。
チーフ・オブ・スタッフ:CEOの決断をサポートする新たな役割 https://t.co/GaKDY6rgZc
— マキアヴェッリ先生 (@EPYON_FELIX) September 22, 2023
CoSとはCEOを支える重要ポジションで、もともと軍隊と政府(軍隊では参謀長、政府では主席補佐官)にあった職務であり、「最も慎重さを求められる事項を取り扱うアドバイザーであり、信頼の置ける右腕ともいうべきに近い存在」で、最近は企業でもよく見られるようになってきているとのこと。
いわゆるCクラス(最高〇〇責任者)の肩書きには、それぞれが所管する分野(経営、財務、運営など)が明示されるわけですが、それによらない社内外の「政治」に関わるような事項が生じた場合に、このCoSという職種が活躍しそうです。
私自身は、事業会社での長年の経験があり特定の分野での専門性や経験を豊富に持っているわけではなく、どちらかといえば社会的利益と経済的利益の両立や部門間の摩擦解消、社内外のステークホルダー調整という部分でのキャリアを積んできたので、今後のキャリアにおいて、方向性を迷っていたところに遭遇した新たな可能性でした。
このCoSについては、CEOのニーズに合わせて以下の3つのレベルがあり、それぞれのレベルにおける役割や求められる能力、組織上の位置づけや職務上の立場などが紹介されています。
- レベル1:リーダーが実行すべき課題を整理し、最重要課題に時間を割けるように調整する。
- レベル2:重要なプロジェクトをしっかり管理する。
- レベル3:CEOと経営幹部が不確実性とリスクを乗り越えられるよう補佐する。
自分のキャリアにおけるロールモデルとなる論文だったので、改めて自らの現状のスキルを省みて、今後のスキル開発の方向性を考えたいと思います。