膨大な魔力を秘めた一つの指輪(One Ring)を葬るために過酷な旅を選択したフロドを時には厳しく、しかし、全力で支え続けたのがガンダルフです。
一つの指輪(One Ring)の取扱いを巡るエルロンドの館で、モルドールの滅びの山に一つの指輪を投げ込んで破壊することを主張するフロドを真っ先にサポートすることを約束したのもガンダルフでした。
I will help you bear this burden, Frodo Baggins…(わしもお前の重荷を分かち合おう、フロド・バギンズよ)
加齢のせいか、呪文を忘れたり、見通しの甘さで危機に瀕するなど、かなりリスキーな人物ではあるのですが、長年にわたり蓄積された経験と叡智はやはり偉大で、フロドと旅を続ける仲間達からも一目置かれています。
その実力を如何なく発揮したのが、焔の魔人バルログとの一騎打ちのシーン。
他の仲間を先に行かせて、一人残って、こんなヤバそうな奴に正面から立ち向かう姿に、「単なるボケじじいじゃなかった!」と確信させた瞬間でした。
I am a servant of the Secret Fire, wielder of the flame of Anor.(わしは神秘の炎の僕で、アノールの火の使い手。)
The dark fire will not avail you, flame of Udun!(闇の炎は役立たないぞ、ウドゥンの焔(バルログ)よ!)
Go back to the Shadow. You shall not pass.(闇へ帰れ。ここは通さんぞ)
ガンダルフがフロドを見つめる眼差しというのは、親が子供を見る、いや、それ以上の、祖父が孫を見るかのように温かいものがあります。
過酷な旅に、何度も心が折れそうになるフロドを踏みとどまらせたのは、側にはいないガンダルフの言葉でした。
フロド:I wish the Ring had never come to me. I wish none of this had happened…(もし指輪が僕の手元に来なかったのなら。こんな目に遭うことがなければ・・・)
ガンダルフ:So do all who live to see such times, but that is not for them to decide.All you have to decide is what to do with the time that is given to you.(不幸に遭遇すると誰もがそう思うものだが、それを自分では決められない。自分自身が唯一決めることができるのは、そうなった時、自分が何を為すべきかということだけだ。)
バルログとの一騎打ちの果てに奈落の底に落ちていったガンダルフ。
第一作「旅の仲間(The Fellowship of The Ring)」では生死不明の状態でしたが、それが明らかになるのが第二作「ふたつの塔(The Two Towers)」です。
第二作でも数々の名シーンがありますので、次回以降に紹介します。
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