チームのために毎週配信しているメールに掲載したコンテンツの公開版です。
先週は、こちらのメルマガを読んだ読者からコメントをいただいたのを受けて、クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」という有名な論文を、皆さんにも共有させていただきました。
「イノベーションのジレンマ」はとても有名な論文なので、ビジネスパーソンとして読んでほしい論文なのですが、一人の人間として如何に生きるべきかということについて書いた『イノベーション・オブ・ライフ:ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ』という書籍も是非読んでほしいです。
クリステンセンは敬虔なクリスチャンなので、やや説教臭さを感じるかもしれませんが、目的のためには手段を選ばずというマキャベリストの私でさえも、人生の重大決断をする際に、手に取って読む本です。
ハーバード・ビジネススクールという世界最高峰のビジネススクールで、競合他社との競争優位に立ち、利益をあげ続けるためのイノベーションについて学んできた学生たちに対する最終講義で、自分自身の生き方に対する3つの質問が投げられます。
- どうすれば幸せで成功するキャリアを歩めるだろう?
- どうすれば伴侶や親族、親友たちとの関係を、ゆるぎない幸せの拠り所にできるだろう?
- どうすれば、誠実な人生を送り、罪人にならずにはいられるだろう?
3つめの質問はやや唐突感ありますが、これもクリステンセンの同級生のうち3名が有罪判決を受けて、そのうちの一人はあのエンロン不正会計事件で14年収監されたという事実を受けての質問です。
どれほど高学歴を誇ろうとも、どれほど高収入を実現しようとも、罪人になってしまった同級生の姿を見て、「どこで人生の選択肢を間違えたのか?」ということを誠実に考えた結果としての質問です。
日々の業務や生活に追われると、目の前のことばかりに集中しがちですが、世間はお盆休暇モードとなり、少し落ち着く状況なので、改めて自分自身の人生や生き方を考えるきっかけの一冊として手に取っていただければと思います。