新天地への転身を図ってから概ね3ヶ月が経過しようとしています。
この間、北は北海道から、南は沖縄までの多くの自治体や観光協会関係者と情報交換やディスカッションをさせていただきました。
この間、シャア専用名刺ケースが大活躍で、気付いた方とはガンダムトークを会話導入のきっかけとする作戦が功を奏しています。
あちら側(行政)からこちら側(民間)に立場が変わると視点が変わり、更に、鹿児島の中から外を見ていたのが、日本という視点から各地域を見るという、二重の視点変化が生じたため、まずはその適応に注力してきたのが、この3ヶ月の過ごし方でした。
そして、適応が徐々に進むにつれて、自社の施策やツールの機能や効果についても理解が深まってきたので、ここ数週間は「地域観光開発の発展モデル」や「顧客経験を踏まえたマーケティングモデル」のフレームワークを作り、それに適用可能な施策やツールを整理し、モデルの体系化を図ってきました。
この作業は、会社組織の中に眠る「暗黙知」を、私なりに系統立てて理解を深めるというのが最大の目的だったのですが、これらを「形式知」化することで、他部門への情報共有が容易になり、なおかつ、社外のステークホルダーに対しても提供可能なノウハウへと転用可能なものになりつつあります。
このように私なりの視点が定まった上で、各自治体や観光協会の地域観光開発の課題を指摘させていただきます。
- 一応ターゲティングらしきことを実施しているものの、データに基づくものではなく感覚的なセグメント設定による
- セールスや受入体制整備が団体ツアー中心の発想から抜け出せてない
- 地域内の利害関係を意識するあまり顧客目線ではなく地域目線の取組が多い
観光だけに限らず、地域の課題について「思い」を語る人物は多いです。
熱い思いを持っている人こそが、その地域を変えていく中心人物(原動力)になっていくので、そういう人物こそ大事にしたいのですが、「思い」だけでは十分条件に過ぎません。
地域を変えるには、戦略とそれを支える客観的情報(データ)も必要です。
後者が欠けている地域が圧倒的多数である印象を受けており、戦略とデータについて議論できるCool Brainを持った人物を地域に育てていかないと、地域の発展は望めないのではないかと思います。