マキアヴェッリ先生の研究室
Openness, Fairness, and Transparency
04 Lifehack(仕事術・人生術)

2020年行く年来る年④:「書く」という行為の再認識

今年1年間で使い始めた新たな道具があります。

それがこちらのキャップレス式万年筆「デシモ」。

 

万年筆ですが簡易性と携帯性に優れています。

マキアヴェッリ先生と言えば、熱烈なApple信者で、デジモノ大好きで有名(らしい)なのですが、他方で、手帳の使用をこよなく愛する文房具オタクでもありました。

ただ、転職を機会に、ノマドワーカーとして、月の3分の1くらいを出張先で過ごし、残り3分2を関西と鹿児島の2拠点で過ごすということを繰り返していたため、少しでも身軽にすべく、一時期は手帳の使用から離れて、常に持ち歩くMacBookAirでスケジュールやタスクで管理するという日々を送っていました。

しかし、各種ミーティングや作業タスクが増加するにつれて、速記性であったり、後から振り返りを行うための一覧性であったりという点に関しては、やはり紙にメモ記述という行為の方が、一日の長があると再認識できました。

備忘録としてミーティングの内容やアイディアを書き残すだけでなく、朝の業務開始前のタスク整理を行うことによって、スケジュールやプロジェクトの管理を行うこともできます(ここらへんの詳細は『はじめてのGTD:ストレスフリーの整理術』が参考になります)。

 

GTD(Getting Things Done)を世に広めた伝説の一冊。仕事の効率化・標準化でお世話になりました。

 

会議中に、私が最も気になる一言「忘れてました」という言葉を、多くの業務が輻輳する中で、私自身が一度も発することなく済んだのは、手帳活用のおかげだと思っています。

このように、手帳活用は大事だと思うのですけど、これまで何度か手帳活用から離れようとしたことがあります。

その原因は「書く」という行為の煩わしさ。

キーボードを打つという行為から、手帳に書くという行為の間には、断絶があり、思考やアイディアが浮かんでいる儚い瞬間を的確に捉える必要があります。

そうした時に、どうしても力が入りがちな「書く」という行為によって、儚い思考やアイディアを潰してしまい「何か良い考えが浮かんだような気がしたんだけど・・・」と感じることが少なくなかったです。

思考と身体動作の間には見えない関係性があり、不自然な動作を行うことによって、せっかく浮かび上がってきた思考やアイディアをダメにしてしまうことが多いです。

私にとっては「書く」という行為を如何に円滑に行うかが、思考をシャープにして、アイディアを放出するという点において、重要な課題となっていました。

その課題解決につながったのが、「万年筆で書く」ということ。

万年筆に興味を抱くようになったのが、中学生が受験勉強の際にノート学習で万年筆を使っているという記事を読んだこと。

その書きやすさゆえに、年間に何十冊もノートを使用して、勉強しているという記事を読んで、「中学生が万年筆を使っているのか!」という軽い驚きと、「そんなに書きやすいんだったら使ってみようかな」という好奇心で、早速、購入してみました。

あまり仰々しくない感じで気軽な使用や手入れができる「簡易性」や、手帳とともに持ち歩き、思い付いた時に速やかに使用できる「携帯性」という観点から、冒頭に御紹介したパイロットのキャップレス&ノック式の万年筆「デシモ」を購入しました。

こちらの商品は、ノック式ボールペンの万年筆バージョンと思っていただければ(ただし、価格はその数十倍ですが・・・)。

高い買い物でしたが、使用感は「最高!」です。

以前よりも確実に手帳と向き合う時間が増えて、パソコンのキーボードを打つ前に、手帳で色々と書き殴ってから、それを浄書するためにキーボードを打つことが多くなりました。

パソコンで直接文書を作成するのではなく、手帳で(一人)ブレストを終えて、かつ、ロジックの整理も行った上での資料作成であり、資料の出来上がりのイメージが完成した上での作業であるため、結果として短時間かつ高品質な資料作成が可能となり、効率が上がったことを実感しています。

まあ、そこは手帳を使わなくても良いだろうみたいな作業にも、書き心地の良さを味わいたいが故に、あえて手帳を使うという、変な逆転現象も散見されるようになってきましたが・・・。

それと、万年筆を書き心地を最大化するために、もうひとつ重要な要件があります。

それは手帳の紙質です。

残念ながら、これまで愛用してきた「ほぼ日手帳」と「フランクリン・プランナー」の紙質が薄すぎ、万年筆の文字が滲んだりして、私にとっては、万年筆の使用に耐えないという結論に至りました。

それに代わって、現在、使用しているのが、紙質にこだわった製品作りを行っている「ミドリ MDペーパーダイアリー」です。

文庫サイズのダイアリーを使用していますが、ページ数415ページで厚さ1cmと書き応え十分なボリュームで、既に63ページを使用しています。

 

「自社開発の「MD用紙」の魅力を伝えるための日本製のシンプルなプロダクト」を謳うだけあって、万年筆との相性が抜群の紙質です。

 

ダイアリー(日記)として使用することが正しい使い方なのでしょうが、私は記録用手帳として使用しており、使用するページに日付を入れて、どんどんメモを書き入れています。

途中で使い終わったら、新たな1冊と買い足すくらいの気持ちで、どんどんメモ入れしています。

小説家や作家の博物館などに行くと、万年筆と取材メモの展示を多く目にしますが、何かを「創作」する時に、万年筆と手帳って重要なのかなと思い、これらの活用をもっと有効にしていきたいと考えています。

ABOUT ME
マキアヴェッリ先生
フィールドサイエンティスト。 地方自治体、航空会社、デジタル企業とキャリアを重ねながら、地域課題・社会課題の解決につながるプロジェクトのマネジメントを推進中。 #PPP #PFI #価値共創 #地域創生 #カーボンニュートラル #サステナブル経営 #パーパス経営 #EBPM #ソーシャル・イノベーション