マキアヴェッリ先生言行録
Openness, Fairness, and Transparency
06 マキアヴェッリ先生のキャリア論

MBO(目標管理)とは

先日、私自身の今期のMBOに関して、上司との面談を実施し、今後のキャリアパスとしてマーケターを志すことを決意したことについては、先日の投稿(FY2020MBO(目標管理)面談にて」)で書いたところです。

本日は、立場が入れ替わり、私が評価者となって、被評価者である部下のMBO面談を行いました。

当初、部下が提示した目標が、「業務計画」のような内容だったので、「これじゃだめ」と目標管理でまとめるべき内容について説明しました。

目標管理において、評価者の立場として、被評価者に対して伝えてほしいことは、以下の3点。

  1. 現在のポジションを継続したいのか、それとも、昇格したいのか(場合によっては、異動や退職を希望するのか)
  2. 自らの仕事に対する姿勢や傾向、特徴などをどのように認識しているのか
  3. 自らが会社に提供できている価値は何で、限界はどこにあると認識しているのか

少なくともこれら3点がないと、被評価者としての助言もできないし、相互の理解を踏まえた目標設定ができないと考えています。

特に、1点目について話をすると、被評価者である部下は「そこまで話をして良いんですか?」と、目を丸くするのですが、「そこは貴方のキャリアの方向性を定める議論をする上で、ベースになる大事な部分だから、最大限真剣に考えて」と話しました。

すると、そこで会話が止まり、被評価者が考え始め、沈黙が10分ほど続きました。

しばらく経ってから、被評価者は「今まで自分のキャリアについて、ここまで真剣に考えたことがなかった。今すぐに答えることができないので、週末、改めて考え直した上で、来週また面談したい」という言葉を発しました。

そこで、薄々と感じてはいたのですが、現在、私が所属する会社の最大の欠点を再認識できました。

それは、中途採用を通じて、多様な人材が集まり専門性を発揮しながら、短期的な課題解決は図ってこれたものの、中長期的に人材を育成し、登用する制度が脆弱であり、個々人のキャリア戦略がほとんど存在しないこと。

会社の業績は、結局のところ、個々の社員の成績の積み重ねであり、会社のパフォーマンスは、社員のスキル発揮の総体と考えるならば、個々の社員のキャリア戦略がないことは、会社としての経営戦略がないことと同様に深刻な問題であると、私は認識しています。

私のようなオッサンは、ある程度、経験や知見も積み重ねてきており、今更、全く異分野の業務に携わることは、個人的な観点からはスキル開発上難しいし、全社的な観点からは効率上望ましくない、ことは明らかです。

しかし、20−30代のスタッフは、様々な可能性を秘めており、ましてや、終身雇用制度が前提ではなく、柔軟なキャリア観を持っているので、個々人のビジョンを理解し、ニーズを掬い上げないと、個人的な観点からはモチベーションが下がるし、全社的な観点からは適材適所が図れず、非効率に陥ることになります。

今回の面談も30分を設定したのですが、その3倍の90分くらいかかり、しかも、今回でまとまらず次回に継続することになりました。

この被評価者がMBOの本質を理解し、目標設定までに要する時間の長さこそが、会社として重要課題を先送りし続けてきた結果だと考えていますが、他方で、このMBOを適切に運用することにより、今からでも人材育成は図っていけることになります。

人材育成は遅きに失することはなく、少なくとも自分の部下はMBOを通じて、自らのキャリア戦略を設計できるよう支援していきたいと考えます。

 

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マキアヴェッリ先生
Director of Business Strategy Department. #イタリア好き #Apple信者 #経済学修士 #スローシティ伝道師 #空港おじさん #ガンダムおじさん #薩摩藩脱藩浪人